TEA & TEA ARTS

唐草模様、古今和歌集の下絵にも出てくるぐらいからある模様、ウィリアム・モリスの布にもたくさん出て来ます。エジプトにもメソポタミアにもあって、たくさんのバリエーションがありますね。
そもそも唐草とは、「植物の茎やつるなどを文様としたものの総称」で、花・葉・実などをつけています。使われる植物もさまざまで一種類のことではありません。
自然と対話している、古代から人のすぐそばにあった模様であるとも言えます。だから人はなんとなく惹かれるわけです。

常滑で作り、焼きしめています。轆轤(ろくろ)による手造り、常滑ならではの、お茶を呑む(日本茶のために)ために作られています、後ろに取っ手。女性の一人呑みに適しています、ティーアートですね。

横に取っ手、黒ベースの文様、上よりサイズが少し大きくなり、上級煎茶で二人分の容量があります。

横手、後手は好みがあります、一滴を注ぐこだわりだと、横手が使いやすのかも知れません、それも感覚値になります。(現在売り切れ中)

これ以外の柄は片面だけですが、これはぐるっと回っていて、なんともいい表情が出ています、やはり文様に対する作家のセンスでありますね。

唐草模様らしい、純日本なものですが、モードが漂うもの、モリスの細部みたいにも僕は思えていて、去年常滑に行った時からずっと気になっていたものです、たくさんある急須の中からも、私にサインを送っていましたね。これで満水時は550ccぐらいですから結構な量ですよね。写真、上にいくほど小さくなります。価格は上から5千〜8千ほどです。逸品な急須ですから丁寧な取り扱いが必要になります、蓋を落としてしまうことはよくあることで、せっかくのお気に入りですから、丁寧な取り扱いを心掛けたいものであります。最高の産地のお茶を美味しくいただくための道具であり、日常使いのアートであるわけです。

作り手は都築 豊さん

「急須で淹れる緑茶」は「いっぷく」「くつろぎ」という言葉に代表され、「機能性飲料」の対極にある「情緒性飲料」と言われています。良い茶葉、よい水を使って、正しく淹れれば、誰でも美味しいお茶を呑むことができますが、その重要な部分をになっているのが、特定された産地の、土の、丁寧に作られている急須に他なりません、情緒性飲料である以上、よい急須で呑むこともお知りいただき、日本人ならではの繊細な情緒をお楽しみ下さいませ。

PHOTOS:石川町MWL STORE