クレイトン・クリステンセン

豊富な事例を交えて破壊的技術革新が大企業を衰退させるというイノベーション理論を解説している。「優れた製品をもつ大手企業が自分たちのもつ技術を改善することに集中するあまり、破壊的な技術革新を持つ新興企業の前に変化できず力を失うこと」「イノベーションのジレンマ」の事例には、馬車から自動車に移行する時代過程で、馬車会社が自動車製造にシフトできずに絶滅したことがある。通常の馬車より速い馬を数頭追加でき、より多くの人がより快適に乗れる馬車を開発できたとしても、自動車の前では姿を消さざるえなかったのだ。

また銀塩フィルムに固執したことでデジタル化に乗り遅れてしまったコダック社も事例として挙げられる。イノベーションのジレンマでは大企業になったからこそ「すべてを正しく行う」がゆえに、破壊的な革新となるイノベーションを採用することが難しくなるというジレンマを事例から解き明かしている。写真フィルムから化粧品に移行した富士フィルムはイノベーションのジレンマからの脱出の成功者の論理が当てはまる、そういう現在例を見逃す経営者は多い。経験や勘に依存しない。オールドエコノミーの会社から「データドリブンの会社」になることを時代は求めている。

「日本企業の閉塞感の真の原因は、業界をリードしてきた企業が、突然にその競争力を失ったかについて、理論的説明がつかないままの状態が続いていることである。この様な状況を打破する糸口を見つけるためにも本書を一読されることをお薦めする」東京大学先端経済工学研究センター教授・児玉文雄

「盛者必衰の理。本書は、勝って兜の緒を締める知恵を与えてくれる。過去の成功体験に縛られて同じ戦いをする限り、未だ見ぬ敵には勝てぬのだ」慶應義塾大学ビジネススクール教授・高木晴夫

「偉大な企業はすべてを正しく行うが故に失敗する」
業界トップ企業が、顧客の意見に耳を傾け、新技術に投資しても、なお技術や市場構造の破壊的変化に直面した際、市場のリーダーシップを失ってしまう現象に対し、初めて明確な解を与えたのが本書である。
著者、クリステンセン教授が掲げた「破壊的イノベーションの法則」は、その俄に信じがたい内容にも関わらず、動かしがたいほどに明晰な事例分析により、米国ビジネスマンの間に一大ムーブメントを引き起こした。
この改訂版では、時代の変化に基づく情報更新と破壊的イノベーションに対応するための組織作りについて、新章が追加されている。