投稿日: 9月 07, 2019

デザインモリコネクション展を開催。

カテゴリー: お知らせ

私が生涯において師と仰ぐ、森正洋さん。例年の「平形めし茶碗」に加えて、晩年に創られた優れた作品、写真のフリーボウルのご紹介をいたします。9月12日(木)〜29日(日)まで。

白山陶器のブルームシリーズ、デザイン:阪本やすき 絵柄デザイン:富永和弘
阪本やすきさんは森正洋さんに魅かれて白山陶器に入社され、その後デザイン室長になられました。
白山陶器のすばらしさは、絵柄は全て職人の手描きだといいうこと、内側にまでそのデザインが施されていますね。プリントではなくハンドで描かれています。波佐見特有の白磁の美しさ、型で本体を造り、手で描くことにより創造性を残しながら、一定の量を市場に出すことができる、価格そのものも抑えられるという。まさに森正洋さんが考えたセラミック・スタンダードの思想を具現化した作品でもあります。

投稿日: 9月 03, 2019

旅する、千年、六古窯、常滑。

カテゴリー: Liberal Arts
他のどの産地にも似ていない常滑。
人が魅力のその町には、繊細な手作りの高い技術と創造性が共存し専門性が花開いている。私を惹きつけてやまない、なんという縁で結ばれているのだろうと思う。
横浜から近いものだ、車で数時間でこれる、そこには専門性に特化した日本の繊細が静かに佇む。
この町が好き、それはひとえに人の魅力にあります。

お茶と茶器の切っても切れない関係、いい茶器で飲めば美味しいお茶がやはり美味しい。茶器に込められた作り手の人たちの思いも一緒にいただいているからですね。生産性などとほぼ無縁のその町の作りだす芸術に向き合えば、誰しも言葉を失うだろう。生産性という言葉ばかりを追いかけてきた人間にとって、そこには人としての原点があるように思えます。お茶と茶器、遥か安土・桃山の昔から、文化が作られてきた日本。それを日常に落としこんだのが煎茶を始めとする、人々の日常日々のお茶の世界、美味しくて体に良い、日本人の食事の常にそばにある煎茶の世界がそこにある。途絶えることなく続く、日々の美学は煎茶であります。途絶えることのない作り手の伝統こそが日本を繁栄させてきた原点でもある。お茶を飲み続けたい、お茶と茶器の作り手の全てがこもったお茶を。美味しいお茶がそこから生まれる。

火と人、土と人、水と人、出会った風景、未来は変えて行ける。