小さなショップの成り立ちにはたくさんの思いがあります。私たちの店の成り立ちにとても大きな影響を与えていた映画です。もう何度見たことでしょう。
この映画の主人公の「読み聞かせ」が売りだった街角の小さなショップは、巨大な量販店(B&Nのような)の出店で閉店を余儀なくされてしまいます。。。。。
ところがこの映画の後には、B&Nでさえ、アマゾンというネットメガモールの登場で経営がどんどん斜陽化、根本的なブックストアのあり方が問われていました。Amazonの時価総額は126兆円、B&Nは当時816億円で売却されていた。
最近バーンズ&ノーブルの業績が回復してきたといいます。今までは閉店に次ぐ閉店でいよいよリアル本屋の時代の終焉とどこにも書き尽くされていました。それが新しいトップが来て原点回帰の施策と実行力で業績が回復、特に顕著だった取り組みは、トップダウンの企業ビジョンを押し通して書店の現場を画一的なものにするのではなく、地元の書店として機能するよう、個々の店舗に自主性を与えることだったと言います。「本当に良い書店を運営する」ことだと。そして巨大すぎる売り場をコンパクトにする取り組みが功を奏しているようです。そしてパンデミックの時代にまた一度、街の書店が重要な意味になる、もちろん今までの書店そのままでないのは言うまでもなくであります。
クリエイティブな分野は創造性の勝負
B&Nが改めて書籍に焦点を絞ったことが、再生にとって極めて重要だったという見方は間違いなく正しい。そして、文化に関わるビジネスではユーザーからの愛がカギを握るという「シンプルな教訓」には抗(あらが)いがたい魅力がある。「音楽や執筆といったクリエイティブな分野は、決算報告とブランディング契約ではなく、創造性に基づいて生き死にするものだ」――。
この見解には反論があるかもしれない。なぜなら決算報告はそれなりに重要だからだ。
そういう意味を含みながらこの映画を見ていると、とてもやはり良い。


