美のパイオニア

槙文彦さん、建築家。
2020に完成を予定する横浜市新市庁舎、特に奇を衒うこともないような、立つ場所にすんなりと収まりそうな設計デザインです。

都市計画やそのデザインは長い目で見た俯瞰が必要だと思います。消費され尽くされない空間、短期で見た存在のデザインよりも横浜が生まれ変わらなければならない当たり前の象徴としてあればいいと思うのです。下は青山にあるスパイラルビル、この頃にはすでにモダニズムの行き先を考えておられたように見える、代官山のヒルサイドテラスもしかり、スター建築家の派手なデザイン性とは異なる内からの出るものであるように思えてならないのです。

例えば京都。
京都には古いものしかありませんが、しかしいつも新しい何かが生まれ育っているように見えるのです。

都市計画を俯瞰する必要性を説く、素晴らしい一冊。