投稿日: 11月 04, 2025

「Oishiku」 見える方角から

カテゴリー: 私のファッション講座

僕が深山さんと出会えるのには時間がかかっていた。

まずその端緒(たんちょ・物事の手掛かり、はじまり、きっかけ)に着いたのは金沢を深く歩いていて、改めて柳宗理の作品と思想に出会っていた。金沢美術工芸大学校における柳宗理デザイン研究所の施設のそれである。自分にはすでに宗理はしっかりとダウンロードされ知見のレイヤーにあるデータであったはずだった。その遥かに昔、まず宗悦の息子としての宗理に出会っている、モダニズムの息子として、見ていた。具現において親を超えているなと思って、彼の作品群を見ていたが、当時の小売りの現実にいる自分には、小売り側にあまり大事にされていない現実が悲しかった。とても優れていて、とても美しい工芸であると深く感じていながらもである。

そんな自分がそのデザイン研究所を改めてまじまじと隅々まで何度か見ていて、自分が見出せていなかった現実に深く悲しみ、俺は何を学んで来たというのだ、ここにあるこの日本の、この積み上げた思想に、工芸の本質がやはりここにあるのではないかと思い始めていて、時を増すごとにその思いが強くなっていった。自分の思いは届いていなかったぞと思ってしまった。

宗理の出直しだなと思い始めていた。つまり民藝と工芸の接点であった。彼はずっとそれを考えて金沢にいたのだろうと思ったのだ。同じく五条坂の河井寛次郎記念館にも通じるものを感じた、つまり民藝と工芸の接点の視点である。いずれも工芸がそこ、ここに溢れる街に彼らが身を置いて居たことにである。ここを深読みしていただいている読者諸氏には両方を尋ねていただくことから始めてもらいたい。。。つまり、宗理が到達していた、「中庸のプレミアム」の話である、民藝と工芸の接点を行く、のことである。プレミアムになりすぎると工芸であり、かと言って民藝にはないモダニズムが欲しいという、私見ではあるが、宗理も寛次郎も、その思いがあったのじゃないのかと、だから人間国宝をあれだけ固辞してきたのだろうと。。。この金沢美術工芸大学校の柳宗理デザイン研究所を見ていて寛次郎を思ったのだった。

その宗理の出直しというテーマ、いろんなものをまた見始めていると、昔には見なかった宗理作品が届くようになった自分の目に、なんだこれはと思い、調べてみると、深山さんに到達した。しかも、僭越ながらも、ちゃんと扱っておられる、つまり、大事に。そこに自分のフォーカスが突然ポイントしだしたのであった。宗理を見終わると周りを見出した、そうするとなぜ宗理だったのかという視点が理解できるようになってきて、わかり始めると合点が早い。なんとも、面白い(すばらしい)ものを創られていて、その表現が素晴しく、中庸のプレミアムではないかと思っている自分がいた。

改めて、国立工芸館がなぜ東京から金沢に移転して行ったかにも合点がいくものがある。

そう自分なりに結論づけてしまうと、いてもたってもいられなくなってしまったのだ。まあ、簡単にはこんなところだろう。

これは宗理の言葉でなくて、学校の言葉である、そこに意味がある まったくその通りに触れて感じた、思いが入るのに数回かかり通った。
 
 
 
M701BR
そこに「Oishiku」はあるか、であります 角切り、いいな
M701BR
このサンドイッチこそが到達点であることをお分かりになるだろうか、、、、
M701BR
  美味しいものが美味しくなる思想のある美しい中庸のプレミアム、だから誰にも手が届く、強くて日常に使える 森正洋にも通じる言葉である。
M701BR
美術館に行け、資料館に行け、展示会を見ろ、それがいつか役立つ日がくることを思い馳せて、日々学び続けるだけ、学びこそが人間ぞ

但し、私は学術でなく、実践である、日々、店頭に立つ、そこからのフィードバックもまた大きいのである。今日も閉店の30分ほど前にSNS見た「瑞々しい」が気になって、でも自分の目と手で確認したくって、、、とご来店いただいたお客さまに、また気づきを与えていただき、示唆いただいている自分がいましたワ。なんと言っても店頭ぞ。

さあ、もっとご一緒に学びましょう。

深山さんのポップアップは来週末までです。

投稿日: 11月 03, 2025

一気に寒さが降りてきます。

カテゴリー: 私のファッション講座

アウターの選べる種類がある季節に選んでおきましょう。一気に寒さがやってきます。

今年の色、今年の形のアウター

柔らかく、肌触りの良い、スーパービーバー素材のコート、愛知の尾州地区の優れたウール、伝統産業を国内で縫製、日本でしかできません。この感覚、素材、品質の丁寧さ、トレンド。Made in JAPAN Proudly Aライン、ミディアムコート 時代はロングからミディアムへ

投稿日: 10月 28, 2025

Cardigans

カテゴリー: 私のファッション講座

カーディガンは欧米においてはキレイ目、カジュアル、あるいは年齢を問わず、ゴッドなアイテム、お洒落な人は必ず使う、羽織としての温度調整など、あるいは品格漂うスタイリングに不可欠なアイテム。日本にはまだ多様性が足らないと思う。もっともっと使えるアイテムであります。

カーディガン推しなMWL

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

投稿日: 10月 24, 2025

インテリアに対する思いはとても強い

カテゴリー: 私のファッション講座

自分はインテリアショップのアーティスティック・ディレクターをやってきたからです。

北欧もどきじゃなくて、本質そのもの

是非、コペンハーゲンを訪れていただきたい、若い頃じゃなくて、いろんなことを知ってから

日本が目指すべき、ほんとうの豊さがありますよ。

でもこの家具はイギリス、それもロイズ・アンティークさんが扱うもの、自分にはロイズとアクタスの品揃えは絶対であります。

洋服だけの経験値では届かない、洋服は基礎、応用にインテリアと建築と時代(特にアール・デコの時代、アール・ヌーボーからの学びのレイヤーとしての時代、世紀末と30年代の恐慌を踏まえての時代の変遷)

洋服、内装、建築、時代へのオマージュ、リスペクトは無論であります。

ずっと学びを続けることしか、それには届かない、斜め読みじゃなくて、本を読む、美術館に現物を見に行く。先人の知恵というものを。知見を。レイヤーする。

 AIは今のところすでにあったものの膨大な知見をインプットしたものをまとめたアウトプットである。まだまだ人の出す小さな脳から出るアウトプットも膨大なのである。いつかAIが脳になる瞬間がやってくる、必ず。

上はロイズのアーコールのアンティーク、ロイズの焼印が入るものはロイズの手によって、ちゃんと強化して販売に廻している。いまだにビクともしていない。後ろの棚はテレンス・コンランの棚、habitatとHealsのファウンダーである。コルブやミース、グロピウスと居並ぶ、巨人であります。

床はフローリングにしたかったが、階下のご商売に影響が出る可能性が大きいと思い、配慮して、布のマットを二重貼りにした、全く階下に影響がでない静かなものだ、お店を見て歩いていただければわかる。フローリングを使えるのはこういう商業ビルだと一階だけだと、インテリアショップでの経験上わかっているからだ。 
ベンジャミンの話を聞いた30年ほど前には、頭にランプがピカーっと点灯したものだった、このネタは絶対に忘れないでおこうっと。美しい色があるんだ、京都にある色のように、ま、京都は日本の伝統色なんだけどね。ベンジャミンにはさらに艶やマットという日本で言えばアルチザン、つまり職人の領域の色が存在してると、30年前には気づいていたのだ。

投稿日: 10月 22, 2025

寒さが来た、お洒落な秋にしよう

カテゴリー: 私のファッション講座

ヨーロッパの優れた視点のセンスをデザイナーに吸収させよう、特に年に2回のコレクション時に欧州に行かせることに意味がある、社長じゃなくて現場、クリエイティヴのヘッドとデザイナー、MDを行かせること、強いブランドはそこから生まれてきた。コレクションの時期にはその欧州に世界からおしゃれ番長たちが集結するからで、おしゃれ番長たちに学ぶことが一番デザイナーを筆頭とする人たちに効果がある、腹堕ちするのだ、何よりもね。勝てないよ、このお洒落な人たちにって、頑張ろうってね。

事業の根幹に関わる提言を素直に、というか謙虚に受け止めること。常にそのことしか考えていない頭で、経営は経営、数字をもっとファッションとして見ている必要がある。とにかくアドバイスをもらうことだ、自分のレイヤーは足らないと思うことですよ。

 
 
 
 
 
 

投稿日: 10月 04, 2025

バルセロナ

カテゴリー: 私のファッション講座

海外の街やブランドから知れることと、学ぶこと、学ぶことが多いですよね。

日本の専売みたいなスタイルだと思っていると違っていてね、ずっと普通にある欧州スタイルです。スペインと北イタリアはお洒落ですよ、それとパリを取り巻く都市、アントワープとかブリュッセルですね。

 

こういうのね、普通にあります。違うのはSKはレザーで、シューズが攻めたパンプス、ミドルのね、それが整合性あります。秋ですよ、今年のファッションしましょ!
日本のナチュラル系のセレクトみたいな、でよく売れているパターン、本場がやるとまた違いますね
色がいい、こういう色って日本人はあまり選ばない
モヘア系のニット、あるある、ベルトがまたいい
この形いいですよね、ニットでね、ちょっと厚めだと生地も立つのでね。襟の感じとかいいですね。色も。スカーフ忘れずに
こういうのって60年代からありましてね、ゴダールの映画にアンナが着て、まんま今のスタイルで通る感じでありますよ。そんな彼女も80歳で亡くなっています。6年前かな
日本の地方都市のセンスのいい店ってこんなのですよね

投稿日: 9月 23, 2025

夏服も終わる。

カテゴリー: 私のファッション講座

半パンもいよいよ終わりかと思うと、「暑かったけど 短かったよね夏」と言ってやりたくなった。シアサッカーのコードレーンのジャケットは避暑地の定番。これにカンカン帽だよね。そういうちゃんとした夏スタイルをする人は避暑地でも少なくなった。麻生最高顧問ぐらいかな。

長パンじゃダメなんだ、避暑地の出来事はね。ローファは30年選手のシャンゼリゼのウエストンというシューメゾンのもの、ここの靴が好きでね、中でもローファー、中でもネイビーの。足入れも良くて、痛くもならなかった長年。ちゅうか一度慣れてしまうとならないよね。おーシャンゼリぜーおーシャンゼリゼ。さあ秋のジャケットに着替えよう。

投稿日: 9月 06, 2025

建築の外見よりも内装

カテゴリー: 私のファッション講座

ベルギーのブリュッセルの一般家庭、なんというセンスだろう。当然、建築家というよりも住む人の意思で生まれているはずで、初代のオーナーからはもう代替わりしているだろうけれど。半世紀近く前のものだろうここは、合板が多様につかわれているから、戦後の旺盛な復興需要の時期、世界的な、そのものだろう。イームズの時代の、アイクラーとかね。その影響が見てとれる。インテリアはいろんな時代を経て今に至る。日本にもグッドデザインを!

なんでもそうだけれど、センスを磨いて表現するにはアドバイスをもらうことですよ、優れた個人にね。そうするとね、個人も企業も画期的にいい時代は20年以上続くっていうものなのだ、そうすればその余韻でやって行っているところは多いってことさ。投資が要ります、センスには。身につけるにはね。