投稿日: 5月 01, 2023

”知は力なり” フランシス・ベーコン

カテゴリー: 開物成務
かなり以前の写真、青一から銀座線で赤坂見附乗り換えで丸の内線が来るホームで待っている時の壁に、この三国志の広告シリーズの掲示がいつもあった。優れているというよりも、気になり、にやりとさせる面白い広告であった。

中世イギリスの哲学者であったフランシス・ベーコン、知に関する名著・名言がある。本を読み続けている時に、ふと何故読むのかと思う時に、これらの言葉がとても重要であり、心に残る。1561~1626年に存命した。それはつまり日本における室町後期から安土桃山を越え、江戸初期である。ということは世界的に見ても革新的で、この時代は面白い人材が生きていた時代であったということが見てとれる。中でも「知」に関する四つの名言は珠玉である。

①「知は力なり」

フランシス・ベーコンは「知は力なり」という名言を残したが、それは知が力をもったものだという意味だけをもつ名言ではない。経験によって得られた知を実際に力にしていくことが重要なのだ、という意味を含んだ名言なのである。

フランシス・ベーコン以前の科学思想は、アリストテレス的な色合いを強くもっていた。アリストテレスは、科学的の基礎は「物事を観察して、その記録を蓄積し、性質や特徴を見出しては整理していき、知識をきちんと体系化して構築していく」ことにあると考えていた。

人間が手をくわえていないものが自然であり、人間は自然を模倣するものである。自然は人間より優位にあるもので、自然に手をくわえていくことは神をまねた人間の驕った行為だという考え。そういった考え方が広まり、科学的手法においても観察が重視されたのである。しかし、フランシス・ベーコンは、観察重視の科学的手法にNOを突きつけた。自然に介入し、実験した。その結果として誕生したのが、「知は力」という名言である。実験と経験によって得られる「知」を使うことで自然を支配することができる。その思想が近代科学の礎ともなっている。

②「読むことは人を豊かに、話すことは人を機敏にし、書くことは人を確かにする」

私を最も動かした彼の言葉の一つであり、常に意識している言葉。フランシス・ベーコンは情報を知識として取り入れるだけでなく、それを話したり書いたりすることで、その知識が確かなものとなり、生きた使える「力」となる知識になると考えていた。フランシス・ベーコンのこの名言はそれを表現することの大切さを教えてくれている。

③「海のほか何も見えない時に、陸地がないと考えるのは、決して優れた探検家ではない」

それまでの学問において、人々が人間の力では真理にたどり着くことはできないと考える傾向が根深くあったのを批判したのである。何も見えないからといって、それをないものと考える態度は間違っている。先に行ってみなければ、本当に陸があるかないかは分からない。フランシス・ベーコンは、物事はやってみなければ分からないことばかりなのだとこの名言で伝えようとしたのである。

「最上の証明とは経験である」

情報を得ることは大事である。しかし、それを自分の血肉に変えて力とするには経験が必要なのである。

 

投稿日: 4月 16, 2023

伏見稲荷大社

カテゴリー: 開物成務

先日お詣りした伏見さんから、新たな8年目のスタートから始まる無事の祈祷をお願いしたのが送られてきました。元町のお店づくりが始まったばかりですが、間に合いました。完成して置かせてもらいます。

投稿日: 4月 06, 2023

若葉さんのめでたい焼き

カテゴリー: リスペクト, 開物成務

今宵の良き夜、わかばさんのたい焼きと呑む、MWL オリジナル煎茶 ”ハイカラ” この港町から遠く世界へ出て行ったであろう、日本諸国の産地のお茶を想って、創っています。玉露、煎茶、抹茶の合組による、日本煎茶本来の持つうまさが極まる。ほんとうに美味しいハイカラさん。そして四谷見附の若葉町にあるから”わかば” リスペクトの老舗

投稿日: 1月 28, 2023

とこなめのきゅうす

カテゴリー: 和魂洋才, 私が選ぶスタンダード, 街物語, 開物成務

僕らは常滑の急須を推す、まず第一に。それはこの店が始まって間もない頃、まだお客さまもそんなに多くはない頃に、この常滑の産地の方々から提供されている急須によって、お客さまが増えて行ったからです。恩義があるのです。僕らはそれをずっとわすれたことはありません。

何よりも常滑の人たちはみなさんあたかかい、これほど産地全体でそれを感じることはありません。急須というものを中心にして、それがよくなることに一生懸命であることを感じます。

だから、大和茶、出雲茶、伊勢茶とともに常滑の急須はうちにとって絶対の必須条件、それはこの店のある限り変わることはありません。それらはすべて、ほんとうにすぐれているほんものだからです。

写真の急須たちは完売

投稿日: 1月 14, 2023

シテンの視点

カテゴリー: 開物成務

シテンの視点 コラム更新しています。残り2回となります。

今回は柳宗理の話。作家の五木寛之や、柳宗理というその時代の寵児たちがどういうわけか移り住んだという金沢に興味を惹かれて。それも50年もの間、金沢美術工芸大学の教鞭をとっていたという事実に驚き、そしてその功績をまとめた、「柳宗理記念デザイン研究所」まで設立し運営されている、、、シテン、視点であります。

今やどこででも買える柳デザインの秀品のルーツの思想の全てがここで見れたのであります。自分も以前は取り扱いをしていた作品というか工芸品、のその当時知ることもなかった深い、柳の洞察が見てとれて、改めて、柳宗理はすごいなと、むしろ、親父さんの柳宗悦の東大哲学科、白樺派のという民藝にあまりに影響を受けていたものだから、柳宗理はその息子、親の影響大なりという認識でいたのだろうが、なんと、違う、ということを初めて深く腹落ちしたわけです。デザインや生活への嗜好の近代性という点では親以上というか、完全に物語を確立させている人だと、再認識したわけで、デザイン的にも本当に普遍で、次の世代の人たちに是非紹介しておきたい視点となったわけです。

投稿日: 12月 28, 2022

錦の千波さんのクリエイティヴ

カテゴリー: 開物成務
おいしい、おいしい千波さん、錦市場らしさでは一番です。どこにも出ない、ここだけ、の毅然とした姿勢が好き。製品にもそれが現れる。絶対の信頼と美味さ。インスタフォローお願いします。あらゆるものに高い創造性あります。これぞ京の錦の矜持。

投稿日: 12月 23, 2022

陶磁器の歴史

カテゴリー: 開物成務

「物書き」を仕事にしているにつけ、史実は重要であって、それも信頼に足るいくつかの文献をレイヤーして読む必要を感じている。また、店頭に立ち歴史ある産地の作家の方々の作品を扱い販売するからで、正しい歴史認識こそがとても重要であって、モノはそこから生まれてきているからだ。突然それらは生まれていない、全ては先人たちの積み重ね、つまり「歴史」である。だから学ぶ、読みあさるという言葉が近い。陶磁器の歴史だけではなくて日本の歴史である。読めば読むほどにいろんなことが繋がってきて、記憶の中に幸にも置かれていく、単独で覚えると覚えにくいものが歴史の時代考証、前後を正しく把握すると不思議と記憶に残ってくれるものであり、店頭で話す時や物書きする時にはとても有効なのである。

最近買った中では一番面白いと思う本である。
ずっとこれがバイブルだった、作家がよくて買っていた。渡部さんの視点は俯瞰で面白いように思う。とても参考になった。
この系統はあと何十冊もある、とにかく記憶していくにはレイヤーして行くことだと思っている。し、面白くどんどんなっていく。産地で出てくる背景の理解の一端にはなり得ると謙虚に思う。学びこそが一番面白い、今である。

開物成務とは東京にある進学校の開成の理念でもある。開成でひくと出てくる。京都の老舗のほんとうに歴史ある店300年400年ぐらい以上あるつまり室町あたりからの老舗の当主からもよく聞く言葉である、安土桃山以前というところが重要なのだ、つまり日本の「礎」的な言葉であろうと理解している。世界の数百年の歴史を持つ企業は「京都に集中」している、他国のほとんどは政変などの影響をうけ消滅している。

自分の資料として記載、やがてドロップします。

投稿日: 12月 14, 2022

新年の準備整う。

カテゴリー: 開物成務

新年の準備の縁起物が今年も揃って入荷し、本日ディスプレイさせていただきました。上の段、特大の2体が27,500円、大3体がそれぞれ19,800円、下の段真ん中より右の白い子たちは3,300円、左のベージュの子たちは4,180円です。明日から発売です。

京都で型を起こし、京都で一品一品絵付けされた物です。

陶泉窯さまの作品も本日入荷し、ディスプレイしました。明日から発売です。