投稿日: 5月 02, 2022

人はなぜ陶器を買うのか

カテゴリー: 開物成務

食の盛り付けの映える器がここにある、世界でも特に日本人が表現する。世界でも稀有なはっきりとした四季、美しい里山と山河。美しく自然豊かな海洋に恵まれた国家はそうはない、実は、陶王子の旅は極東の東端に位置するこの国の東北地方から始まったと言われるのである。美しい陶器の存在に気づき蒐集していただきたいと思うのである、何年も経ってからその良さがわかってくる自分がいるからだ。いくつあってもいいのだよ。とにかく早くそれに気づくことだ。その日本人だけが持つ尊さに。

投稿日: 4月 08, 2022

伏見のお稲荷さん

カテゴリー: 開物成務

旅程の最後に商売繁盛・五穀豊穣の神様として伏見稲荷大社へ。じっくりとお詣りするということで。

今年はいろんな作家さんの方達との展示会などなど、目白押しなのです。そして節目の七年目、それらの無事を祈念するべく。

ご祈祷もお願いしましたが、そのご祈祷の丁寧さはいまだかつてないものです。これだけ大規模な神社さんであるのにです。素晴らしい驚きでした。さすがに京都です。

参拝とご祈祷の後、千本鳥居の信仰の山の頂までお詣り。これが山を一周するのに1時間半かかった、麓から麓までだけで。とても急な階段のとんでもな連続の連続の連続の鳥居に息は上がるし、これが山中続くのです。翌日の今日、脚が全体にマジな筋肉痛で歩きづらい….これがいいのですね。
まだまだ中腹の洛中の景色
やっとこれが見えた頃には、息も絶え絶え、脚もがくがくに。よく登ったな!オレであります。さすがにほとんどは若い人か子供さんでありました。
神楽の舞台、ご立派でございます。
これはお詣りの前に、参道にある「いな福」さんでの昼まえのブランチ、あえてホテルでの朝ごはんは外しておいて、このきざみの蕎麦と名物の発祥地としてのいなり寿しをいただきました。さすがな味でございました。そのすべてが好きで、関西のうどん、そば、おいなりさんのベースはこれだと思いました。うすあげの美味さよ、どうってことのないものに、その神が宿っていました。山に上がる前で良かった、降りてきたら食べれなかっただろうと思う。それぐらい体にはこたえていた。もし行かれる方がおられましたら、せっかくですから午前の参拝で昼に近い、いな福、食べての参拝をお奨めします。時間の始まりまでが午前中に終わるように。朝早くから営業されてます。

投稿日: 4月 07, 2022

ヨーイヤサー

カテゴリー: 開物成務

令和初舞台の「都をどり」観てきました。

しかも歌舞練場が耐震工事中により、新しくなった記念すべき南座での講演でございました。

桜満開の仁和寺のフィナーレ舞台は圧巻でございました。

クリエイティブとはここに極まれり。

この着物がとてもよかったです。
五世:井上八千代さん・京舞家元 人間国宝 振付・指導のもとの「 都をどり」

投稿日: 3月 17, 2022

ご安航を

カテゴリー: 開物成務

横濱も長く大きくゆれましたね、とても怖かったです。食器棚を押さえに走りました。

備えよ常に、ボーイのスピリットがこういう時にこそ継続して大事。

気は張って継続ですね、ご安航をみなさまにも自分にも。

安航(安全な航海)

投稿日: 2月 02, 2022

常滑焼伝統工芸士・清水北條さんの南蛮焼き

カテゴリー: アルチザンな人たち, 開物成務
清水北條の南蛮焼き:文・デザイン・写真 百々 徹(MWL STORE 店主)
北條 朱泥 南蛮急須 木箱入り 容量:170cc ¥66,000-(税込)時節柄、MWL オンラインショップでもご購入いただけます。
南蛮焼き特有の表情を魅せる急須、常滑ならではであり、稀有 伝統産業を脈々と繋ぐ作品であり常滑の矜持を示している。
黒い斑点は鉄分が焼成されたもの、お茶を美味しくさせる常滑の要素。北條 南蛮急須 木箱入り 容量:230cc ¥55,000 (税込)時節柄、MWL オンラインショップでもご購入いただけます。
逸品中の逸品なつらを魅せる、名工の作。
その口先はキレである。

MWL STORE

投稿日: 12月 23, 2021

お茶と茶器と横濱。

カテゴリー: 街物語, 開物成務

哲学の域にまで達した日本の茶
「和・敬・清・寂」
極めれば、技は道に通ず
茶葉(ちゃよう)も急須も、極めれば道

美味しいものを美味しくいただくために

茶人、岡倉天心は中区本町、つまり開港記念館あたりであるが、の生まれである、横濱に深い関わりがある。そして私が茶に興味を持ったゆえんの人であります。東京大学出身。藝大の前身東京美術学校の第二代校長でもありました。その後東京芸術大学(登記上は”藝”でなくて”芸”であるそうだ、一般には権威のイメージを含めて”藝”を使うことが多いようだ。)の設立に尽くした人でもあります。茶と美術、海外との開かれた心の接点、横濱ならではの背景から生まれる先取の精神と日本の折衷な精神の礎(いしずえ)を作った人だと思っている‐これぞハイカラ精神。原三渓などもその一人。横浜には横浜らしい人がいるものだ。三渓園の茶室など含め、あるいは当時の茶の輸出の拠点であったであろう山下町・山手町周辺など、浅からぬ茶と横浜の関係、実は深い。横浜は「茶と美術」で活かすべきであろう。その点、横濱美術館は名誉である、その展示フィロソフィーのテーマからしても。じっくりと改装に時間かけてもらいたい、この時期に慌ててもしかたない。100年の礎の改装であればいい。

 

私が新しい「茶」を「創る」時に常に横にあって見返す書籍はこれだ、横濱の開港地周辺で生まれて育ち、学びを重視し、芸術を好み、世界へ出て、世界に影響を与え、今も与え続ける偉人であります。横濱にとって「茶」とはそれほど関係性が深く、尊いものである。だから横濱に関係する茶の思想を踏まえて、新しい時代のお茶を私は創り続けるのであります。だからこそ、「茶器としての急須」が大事なのであーる。急須に傾倒する理由はそこだ。ご家庭に一個、本物で魂で創られた急須を、横濱人なら尚更。茶と茶器を扱うルーツはここにあり。しかも嬉しいことにはそれを石川町で表現できることだろう。お茶と茶器と横濱であーる。

茶聖・大谷嘉兵衛の記事も参照されたい。横濱の茶には色んな歴史がある。

新しい「茶」の発売にあたって。

投稿日: 10月 27, 2021

高山寺画の秀逸な徳利を二題

カテゴリー: 開物成務

美しい徳利を二題、すべて手描きであります。本当に貴重であります。きっちりきれいにだけ仕上げるのではなくて、表現の中に多様性を感じる。この時代にこのように描けていることが素晴らしい。ここにあるからと言って当り前のことのように見ないでいようと思っていた。「三顧の礼を尽くして」お迎えしたい絵付けが行われていると、知れば知るほど思うようになった。京都に通う理由である。人と、他の歴史ある産地の方々とのお付き合いもそうであるが、商いの基本だと思っています。まず自らが通うことであること、それを大事にしている。通う数において誰にも負けたくはないのだ。

徳利の口先の中まで施されている絵、手描きの証。静かにその術で作品とたらしめる、数少ないタイミングに、良い時間を過ごすための酒器。
お酒を呑む。日本人にはとても大事なことだと思う。その時に使う酒器を大事に考える。他の酒類とは異なるのだ、これだけは。
清水ならではの土の色であること。
口先の金彩と繊細に施された絵の技法
この粒粒の肌と口の金彩、中にまで筆を入れた気持ちに、作品に向かい合う、五条坂の窯としての矜持(きょうじ)を見ている。
高山寺画の国宝を自分の手で写すという自負を持ってその任にあたっているとしか思えない。クリエイティブのユーモアがある、京都ならではの。
これらの芸術的な大作にスポットをあてずに、何にあてるという気持ち。
出会えて幸せである、ありがたい。

言葉表現は、あまりにも個人的想いが高まっていることをお含みおき下さいませ。個人の見解であります。それをどう思うかは受け取り手に委ねられます。ご自由です。が、またこの目と心はたくさんのものを見てきているのも確かです。そしてまだ今も学び続けています。行きたい、真に優れたものに、人に、「出会い」をもって、三顧の礼を尽くす。

投稿日: 10月 13, 2021

名刹の背景を訪ねて

カテゴリー: 開物成務
史跡と特別名勝のダブル認定、龍安寺方丈の庭園の前庭、あまりに有名な石庭。室町末期に作庭された、500年に近い歴史がある、なんということだ、しばらく想いを巡らせ座り込んだ。人は少ない。
早紅葉の枯葉がなんともまぁ
禅の格言の図案化、真ん中の口を持って、吾れ、唯(ただ)、足るを、知る。なんという図案、それが銭形というのが、今の時代に刺さりくる。。。
龍安寺で有名な侘助椿(わびすけつばき)わび、さび 三月の花 千利休が愛した花。茶道の花として必ず出てくる。

投稿日: 8月 21, 2021

国宝・曜変天目茶碗

カテゴリー: 開物成務

なんとまぁ、鑑賞券をいただいてしまいました。。。お好きでしょと。。もうね、この三菱の至宝が見たくて、やっていることは随分と前から承知していて、、、中でも曜変天目茶碗の宇宙的な美しさに、、、出所は中国ですが日本で華開いた曜変天目、窯変の極み、鑑賞券がやってきたご縁に震えが止まらん。それぐらいに驚き、嬉しい、なんでやねん、の曜変天目です。東京への仕事がある折り(おり・過ぎゆく時の中の、区切られたある時点のこと)の帰りに様子見ていきたいです。ご縁を誠にありがとうございます。これほど驚き嬉しいことはありません。

ヤタロウ