投稿日: 6月 19, 2022

六周年記念の十八番(おはこ)

カテゴリー: お知らせ, 開物成務

MWL STORE は石川町の地で六周年を迎えることができました。6年間の2年半以上をコロナ禍の中をすごしております。そんな中、今を迎えることが出来ておりますのは、ほんとうに ”みなさま”のおかげでございます。感謝と御礼を改めて申し上げます。ありがとうございます。

すでに7年目が始まっております。今まで以上に魅力的な店頭を目指し、直向になってまいります。

これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。

MWL STORE 店主敬白

今年の干支は虎でございます。半年を経過しながらも、やはり特別な虎の年になって欲しい思いがずっとよぎっておりました。今回も徳力版画館さまの大変なご協力により、特別な縁起物の「お箱」をおつくりいただきました。(明日より、店頭にて、3千円以上お買い上げをいただいたお客さまにお渡しさせていただきます。)

 

[行動力と家族愛]

「虎は千里行って千里戻る」と言われるように、獣の王者である虎は、一日に千里の距離を走り、千里戻ってくることができるほど、勝れた行動力を持っていると言われることから、人やものの勢いが非常に盛んな様子のたとえがあります。そして巣穴にいる自分の子供を思って、千里を走るがまた千里を走って帰ってくる。

親が子を思う気持ちの強さを例える意味もあります。

徳力富吉郎
明治35年-平成12年 京都府出身
京都生まれ、家は代々画家系にして、徳力善雪を父方に、巨勢小石は母方の祖父、本願寺絵所を預る旧家十二代に当る、京都市絵専(現、芸大)首席卒業(1924)土田麦僊塾に入り活躍、樗牛賞、国画賞を受賞した。麦僊亡き後、国内及びアメリカに於いて個展開催、高島屋に於いて「茶と美展」を催し好評となる。(1985/1992)版画は薬師寺国宝吉祥天像、複製(約300度摺り)(1972) フランス、ポンピドーセンター近代美術館の麦僊(舞妓)複製(約100度摺り) (1987) 京都仁和寺国宝(孔雀明王)復元、摺刷の監修(1300度摺/1990) その間、NHK京都及び大阪に於いて木版画放送、講習指導に当る(1973~2000)国内各地及び外国(英、米、イスラエル、ニュージーランド)等、徳力版画の指導を受けたものは多い。日本画は、伊勢神宮能楽堂鏡版の揮毫をはじめ、西本願寺西山別院襖絵(1985)、相国寺山内大光明寺上間の間の襖絵(1985)
枚方一乗寺大広間(1984)及び天井絵(1993)、仏光寺新仏殿襖絵(1993)の作成あり。

勲四等瑞宝章(1987) 京都市文化功労賞(1980)
本願寺名誉総裁賞(1985) 版画普及の為、京都版画館設立(1991)
京都府特別文化功労賞(1992) 日本浮世絵協会より浮世絵奨励賞を受ける(1996)

<主な著作>
「京都三十景」 「京洛十二題」 「富士三十六景」 「花づくし」 「花五十題」
「聖地史跡名勝」 「古摺仏集」(二巻)「東海道昔と今」(和・英文)「だるま」
「版画随筆」 「版画入門」(和・英文)「版画」(NHK婦人百科)
「版画京百景」(講談社)「茶杓物語」(文化出版局83年刊)
「徳力富吉郎木版画蔵書票集」(吾八書房)「版画制作鑑賞のす々め」(日貿出版社)
「徳力富吉郎画集」(阿部出版84年刊)「花背随想」(淡交社84年刊)
「花竹庵の窓から」(京都新聞社83年刊)「もくはん」(求竜堂93年刊)

投稿日: 5月 21, 2022

カテゴリー: DESIGN RESEARCH UNIT / MWL YOKOHAMA, Made With Love, おいしい, アルチザンな人たち, 和魂洋才, 私が選ぶスタンダード, 街物語, 開物成務

MWLの新茶の発表です。今年のMWLのオリジナル新茶「遥・はるか」が入荷してまいりました。

春の香り、春香

「蒸気船」「ハイカラ」そして「遥」三重県の北勢、南勢地区の優れた産品の横濱との繋がりのルーツからイメージを輿し、ほんとうに美味しいお茶を創ってまいりました。お茶屋として生きていく、横濱石川町の海っぺりで生まれる、美味しいお茶の3作目それは「遥」

「遥、未来へと」はるか、はるかに、はるかなもの。遥という文字には可能性を感じるものがあります。
この文字で思うことは、時代の先を遥かに行っていた人たちのこと。その思想のきっかけを教えていただいた人たちのこと。先人の教えから遥か未来を展望する。今、時代はそんな感じがするのです。
遥かなる先を見て今を思うべき時だと思います。
未来に想いを馳せながら、今をどうするのか、この「遥」に思いを込めるのは、その未来の可能性を
見つめて思うからです。
遥かな先を見ていると、今と未来の間で、今解決すべきもの、必ずできるものがある。
そんなことを思いながら呑む「遥」をテーマとしたお茶にしました。

「遥」は三重県の南勢地区大台地方産のお茶です。大台町は山間地の小さな茶産地、大台ケ原山系から流れ出て、伊勢神宮まで流れを辿る、かの清流宮川の上流域のほとりの地域で栽培されています。
奥伊勢は温度差が激しく、雨の多いことにより、茶葉の生育も良くて、コクのあるお茶として生まれています。今までと遥に先のお茶づくりを考えて日々直向(ひたむき)なお茶づくりから生まれているお茶です。

薔薇、白くけなげな薔薇、海の見える丘公園のローズガーデンの薔薇 横濱は薔薇です。

デザイン、写真、文:百々 徹 

投稿日: 5月 02, 2022

人はなぜ陶器を買うのか

カテゴリー: 開物成務

食の盛り付けの映える器がここにある、世界でも特に日本人が表現する。世界でも稀有なはっきりとした四季、美しい里山と山河。美しく自然豊かな海洋に恵まれた国家はそうはない、実は、陶王子の旅は極東の東端に位置するこの国の東北地方から始まったと言われるのである。美しい陶器の存在に気づき蒐集していただきたいと思うのである、何年も経ってからその良さがわかってくる自分がいるからだ。いくつあってもいいのだよ。とにかく早くそれに気づくことだ。その日本人だけが持つ尊さに。

投稿日: 4月 08, 2022

伏見のお稲荷さん

カテゴリー: 開物成務

旅程の最後に商売繁盛・五穀豊穣の神様として伏見稲荷大社へ。じっくりとお詣りするということで。

今年はいろんな作家さんの方達との展示会などなど、目白押しなのです。そして節目の七年目、それらの無事を祈念するべく。

ご祈祷もお願いしましたが、そのご祈祷の丁寧さはいまだかつてないものです。これだけ大規模な神社さんであるのにです。素晴らしい驚きでした。さすがに京都です。

参拝とご祈祷の後、千本鳥居の信仰の山の頂までお詣り。これが山を一周するのに1時間半かかった、麓から麓までだけで。とても急な階段のとんでもな連続の連続の連続の鳥居に息は上がるし、これが山中続くのです。翌日の今日、脚が全体にマジな筋肉痛で歩きづらい….これがいいのですね。
まだまだ中腹の洛中の景色
やっとこれが見えた頃には、息も絶え絶え、脚もがくがくに。よく登ったな!オレであります。さすがにほとんどは若い人か子供さんでありました。
神楽の舞台、ご立派でございます。
これはお詣りの前に、参道にある「いな福」さんでの昼まえのブランチ、あえてホテルでの朝ごはんは外しておいて、このきざみの蕎麦と名物の発祥地としてのいなり寿しをいただきました。さすがな味でございました。そのすべてが好きで、関西のうどん、そば、おいなりさんのベースはこれだと思いました。うすあげの美味さよ、どうってことのないものに、その神が宿っていました。山に上がる前で良かった、降りてきたら食べれなかっただろうと思う。それぐらい体にはこたえていた。もし行かれる方がおられましたら、せっかくですから午前の参拝で昼に近い、いな福、食べての参拝をお奨めします。時間の始まりまでが午前中に終わるように。朝早くから営業されてます。

投稿日: 4月 07, 2022

ヨーイヤサー

カテゴリー: 開物成務

令和初舞台の「都をどり」観てきました。

しかも歌舞練場が耐震工事中により、新しくなった記念すべき南座での講演でございました。

桜満開の仁和寺のフィナーレ舞台は圧巻でございました。

クリエイティブとはここに極まれり。

この着物がとてもよかったです。
五世:井上八千代さん・京舞家元 人間国宝 振付・指導のもとの「 都をどり」

投稿日: 3月 17, 2022

ご安航を

カテゴリー: 開物成務

横濱も長く大きくゆれましたね、とても怖かったです。食器棚を押さえに走りました。

備えよ常に、ボーイのスピリットがこういう時にこそ継続して大事。

気は張って継続ですね、ご安航をみなさまにも自分にも。

安航(安全な航海)

投稿日: 2月 02, 2022

常滑焼伝統工芸士・清水北條さんの南蛮焼き

カテゴリー: アルチザンな人たち, 開物成務
清水北條の南蛮焼き:文・デザイン・写真 百々 徹(MWL STORE 店主)
北條 朱泥 南蛮急須 木箱入り 容量:170cc ¥66,000-(税込)時節柄、MWL オンラインショップでもご購入いただけます。
南蛮焼き特有の表情を魅せる急須、常滑ならではであり、稀有 伝統産業を脈々と繋ぐ作品であり常滑の矜持を示している。
黒い斑点は鉄分が焼成されたもの、お茶を美味しくさせる常滑の要素。北條 南蛮急須 木箱入り 容量:230cc ¥55,000 (税込)時節柄、MWL オンラインショップでもご購入いただけます。
逸品中の逸品なつらを魅せる、名工の作。
その口先はキレである。

MWL STORE

投稿日: 12月 23, 2021

お茶と茶器と横濱。

カテゴリー: 街物語, 開物成務

哲学の域にまで達した日本の茶
「和・敬・清・寂」
極めれば、技は道に通ず
茶葉(ちゃよう)も急須も、極めれば道

美味しいものを美味しくいただくために

茶人、岡倉天心は中区本町、つまり開港記念館あたりであるが、の生まれである、横濱に深い関わりがある。そして私が茶に興味を持ったゆえんの人であります。東京大学出身。藝大の前身東京美術学校の第二代校長でもありました。その後東京芸術大学(登記上は”藝”でなくて”芸”であるそうだ、一般には権威のイメージを含めて”藝”を使うことが多いようだ。)の設立に尽くした人でもあります。茶と美術、海外との開かれた心の接点、横濱ならではの背景から生まれる先取の精神と日本の折衷な精神の礎(いしずえ)を作った人だと思っている‐これぞハイカラ精神。原三渓などもその一人。横浜には横浜らしい人がいるものだ。三渓園の茶室など含め、あるいは当時の茶の輸出の拠点であったであろう山下町・山手町周辺など、浅からぬ茶と横浜の関係、実は深い。横浜は「茶と美術」で活かすべきであろう。その点、横濱美術館は名誉である、その展示フィロソフィーのテーマからしても。じっくりと改装に時間かけてもらいたい、この時期に慌ててもしかたない。100年の礎の改装であればいい。

 

私が新しい「茶」を「創る」時に常に横にあって見返す書籍はこれだ、横濱の開港地周辺で生まれて育ち、学びを重視し、芸術を好み、世界へ出て、世界に影響を与え、今も与え続ける偉人であります。横濱にとって「茶」とはそれほど関係性が深く、尊いものである。だから横濱に関係する茶の思想を踏まえて、新しい時代のお茶を私は創り続けるのであります。だからこそ、「茶器としての急須」が大事なのであーる。急須に傾倒する理由はそこだ。ご家庭に一個、本物で魂で創られた急須を、横濱人なら尚更。茶と茶器を扱うルーツはここにあり。しかも嬉しいことにはそれを石川町で表現できることだろう。お茶と茶器と横濱であーる。

茶聖・大谷嘉兵衛の記事も参照されたい。横濱の茶には色んな歴史がある。

新しい「茶」の発売にあたって。