兵庫県指定伝統的工芸品。兵庫県三木市吉川(よかわ)町は神戸の山を越えたところにあたり、周辺には有馬温泉という名湯があります。湯治客への土産品として、またその周辺一帯は灘五郷の銘酒の酒米用の「山田錦」の生産エリアでもあり、とても大事に自然保全されています。農閑期には竹製品が作られていたという背景は、必然的に製作技術の向上が伴うこととなり、熟練の職人さんたちの技で形や耐久性などが改善され、より便利な「道具」として発展してきました。美吉籠とは美嚢郡吉川町なのでエリアの名前をつけて美吉籠と言われています。
竹籠製品は全国各地に同じような日本の背景、田んぼの近くには竹藪があり、米を作る農閑期の生産品ということは存在するわけですが、この美吉籠の違いは、他も色々と見ましたが、この産地の特徴として。竹そのものの表面が美しいことや、油が多く含まれていてコシが強いことが挙げられます、そして、その伝統としての編み方があり、編み物ですからどこも一見似たものになるわけですが、美吉籠はそのルーツを正倉院宝物の「華籠」(けご)の技法や網代編みという独特の技法がその由来となっています。底の部分をしっかり目を詰まらせて編み込んでいきますからとても丈夫で、見た目もきれいなのです。この編み方はよその産地にはない美吉籠の特徴になっています。さらにこの「お買い物バッグ」について言いますと、取手が革です、近くの姫路で生産される革を使っています。このお買い物バッグ、「竹に革」の組み合わせはなかなか見ません。かなり熟練した職人さんでも1日1個作れるかどうかだと言われています、しかしながら、ここも、用の美の考え方があり、「使えてこその価格であるべき」、の考えが反映されています。細く柔らかく強い竹を使っていますから強く、また取手が革ですから手にも早く馴染み、痛くならないのと、何より軽いのです。日本の手作りですから修理がききます。以上のような背景によりご注文をいただいてからお届けまでに時間を頂戴することにはなりますが、その待っている間がまた楽しいのですけどね。
PHOTO:MWL STORE
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