MWL (MADE WITH LOVE) STOREのいわれはIBMのこの本にありました。この本を読んだ2006年の暮れ当時、とても大きな衝撃を受けていました。それ以来ずっとこの本の印象が頭の片隅に常にあって、店を始めるなら3文字の名前にしたいと考えていました。
INTERNATIONAL BUSINESS MACHINESのわかり易い頭どりが強烈に印象されました。この物語とともに、そして普遍的で誰にでもわかるありふれた言葉で綴り、それの頭文字を3文字とりたいと思いました。手作りの原点、私たちは家でのものづくりが好きで、その状況に普通に出てくる言葉 MADE WITH LOVEが私たちの好きな言葉でした、いや、とても好きな言葉でした。ジンジャークッキーやイングリッシュスコーン、レーズンのたっぷり入ったクッキーやケーキやパン、家で作る証はMADE WITH LOVE つまりMWLでした。作った人が美味しいと言ってもらいたくて、一生懸命に作るが基本、それはここにあると気づいたのです。
それをテーマに家から外に出ていろんなモノを見て気づいたのは、親子、夫婦、家族で構成される作り手代々続いているところもあればまだ始まったばかりの1人もいる、でもそれら全てはMADE WITH LOVEでモノづくりをされているではないか、だったのです。そんな先さんとじっくりと相互理解をして無理をせずステップバイステップで身の丈で、始まって行きたい、だったのでございます。
そして店の中に創業の理念としてこのIBMクロックで、石川町で時を刻もうと思い、オレゴン州ポートランドでIBMからライセンスをもらい今も米国で生産されている工場時計を発見し、現地の工場まで訪問してこのお店の時間を刻む時計を一つ買ってきたのです。このクオーツの秒針の動きが素敵で。この時計もやはりこだわりの愛で作られていました、ただのハンコ押したライセンスポンではなく、IBMの創業の頃のモノづくりの意図を忠実に再現している時計。
それは私たちの店の腹になる、根っこになると思ったのでございます。
賢治先生の’雨・風’と共にあるものです。