磯部輝之さんの代表作、印花文様の急須。ろくろで形成した後、300〜500ほどのハンコ状のものを押す、特徴的なデザイン、全てが手作業になる。とても熟練のいる作業が続く、そして見た目よりも実際が軽く感じる。金属質の音がする、本体は炻器(せっき)土物の陶器と石物の磁器の間の素材。叩くと金属的な音がするのは磁器に似る。私はこの音が好きです。品質を感じる音だから。粘土に含まれる珪酸質の鉱物が高温によって溶け出し、土同士をつないでいます。そして一定の吸水性と水に含まれる不純物をとり除く性質があり、お茶に含まれる渋みを吸着してくれるので、お茶の味をまろやかにする効果があると言われます。
その炻器のボディに印花文様を施す、曲がったところに押し続けるのは至難の技であり、破損の可能性も高く、かなり熟練のいる工程です。急須が軽いことは茶を淹れた時の使いやすさに匹敵します。そして精密な文様がもたらすクリエイティヴィティは他にない高い芸術性の領域に至っていて。ただ美しいだけでなくて、軽いことを含む使い易さと、表面の芸術的な価値がそこにあり、初めてレベルの高い名工の作品となっています。他の人に到達できていない世界がそこにあります。 本当の意味で、お茶好きな人たち、急須コレクターの必須のアイテムとなっています。いつか、一つは欲しい、磯部輝之
日本の急須が好き、大事に丁寧に生涯を通じて使いきりたい。
常滑の厳選に厳選された名工だけが並ぶ、MWL STORE 。