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集合住宅のような、また住宅のような建物です。
21世紀に入り25年の中、個人邸の建築としての評価は大きい、日本の建築家が世界でも優れた人たちが多いことの証明というか、世界の建築界というのはリベラルな土壌があると思う。日本人からもう一人、坂茂(ばんさんが選抜された)25のうちの2は大きいな存在感、プリッカー賞も続々と獲る日本の建築家たち。
建築のデザインだけでなくて、設計の思想そのものがクライアントに寄り添ったものになって具現されて30年ぐらいなら、すぐに経過してしまうのだよ、ということを建築で示した物件として尊い。
以下は西澤さんの言葉から引用しています。
2002年に設計を始めて2005年11月に竣工しました。場所は東京の古い住宅地です。敷地周辺は2階建て木造アパートが並んでいて、昔の東京の風景を残しているような魅力的な場所です。街を俯瞰すると、グリッド状に縦横の道があって、建物もバラバラながら秩序だって並んでいます。
賃貸の集合住宅とクライアントの住宅をひとつの敷地の中につくることが求められました。クライアントは、ローンを組んでこの住宅を建てるわけですが、ローンを返済した後は賃貸をやめて、集合住宅であった部分も自分の家族で使っていきたいと考えていました。つまり、ローンが返済されるにしたがって店子さんを減らしていくのです。そして、その分、徐々に自分の家の範囲を広げて、最終的には全体を自分の家にするという計画です。僕もそれはとても面白いと感じて、集合住宅から住宅に変わっていく風景を考えるようになりました。
もともとは1、2階が賃貸で3階にオーナーが住むという典型的な形式を考えていました。ただ一部屋一部屋を徐々に自分のものにしていくわけですから、同じ部屋では面白くもありません。そこで違った形をそれぞれの賃貸住宅に与えるため、ひとつひとつの住宅を分散させることを考えました。同時にひとつひとつに庭を与えて、賃貸住宅で専用の庭を付けてあげれば、それがある魅力になるのではないかと思ったのです。また建物を合体させると大きなボリュームになって、街全体のスケール感を壊してしまうと感じたので、むしろバラバラにして周りの建物よりも小さくした方がよいのではないかとも考えました。建物自体は新築ですから周囲には馴染みませんが、都市のストラクチャーは継承できるのではないかと考えたのです。
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いろんなことを考えて生きているかい?