横浜から湾岸線を走り、常磐道をひたすら北へ上がれば、益子である。
イギリス西部の陶磁器をずっと見ていますと、どうもそこにお互いの影響を受けあったであろう、陶磁器の生産地方である益子(ましこ)の存在が気にかかり、あらためて、現在の益子焼を取り扱いたいと思いはじめ、訪ねることに。間も無く、現在の益子を優れた表現と技術で継承する陶工の窯の取り扱いをスタートさせていただくことになります。三年来気にかかっていたことがようやくその端緒・物事の始まりにつくことができました。これもその出会いに感謝したいと思います。
商談した後、せっかくだから、その益子の創作の聖地でもあり、多大な影響を与えた、濱田庄司の「益子参考館」を表敬訪問し、思いを新たにしてまいりました。事あるごとに、駒場東大前の日本民藝館、五条の河井寛次郎記念館、そして益子参考館は訪ねて、芸術家が思いを馳せた民衆的創作への思いを新たに感じることを心がけています。それらを見続けているだけでも何かしら見えてくるものがあるように思えてならないのです。
益子のブラウンと益子のグリーンにとても興味を惹かれる、この色を基本に新しいものをいずれ紹介したい。