五山鳥獣戯画・茶碗

 

一般的に五山とは寺格のことをさします。特に京において。室町の時代にその歴史が形成されているようです。主に臨済宗の制度であったようです、さらにこの京都、鎌倉の五山の上位に、別格上位というのがありそこに位置されているのが「南禅寺」です。南禅寺のあの荘厳さはそこから来ているのですね。納得です。

大文字焼きは今年中止です。大文字の焼きが行われるのが、東山の如意ヶ嶽、松ヶ崎の西山と東山、西賀茂の船山、大北山の大文字山、嵯峨鳥居本の曼茶羅山この洛中を囲む、五つの山々を五山と言います。
この洛中から見て見える山々の山並みを見て五山という表現をお茶碗の縁(ふち)に見てとっているのが、五山というお茶碗の造形方法なのです。
五山鳥獣戯画・茶碗

ロクロでひいたものを素焼きし、熟練した女性絵師が下絵付け、そして1205度から1210度に限るという繊細な温度での本焼き、冷まし、さらに金飾を施し、さらに焼きが入るという、清水焼ならではの工程と手描きの絵。その前の五山の話といい、他の産地には、まず無いという、ストーリーが詰まっていて、室町時代でなく、今の時代に創られているという、クリエイティブの幾重もの重なり。

深いストーリーと歴史、京都・清水焼「陶泉窯」