投稿日: 8月 29, 2021

新潮社・波 9月号

カテゴリー: Liberal Arts

「波」の9月号が届いた。今回も冒頭の筒井康隆さんの短編が良い。表紙のイラストは銀座線、会社行くのに長く銀座線を使っていたから銀座線には特別な想いがある。あの黄色い車両も特別であり、それぞれの駅のホームも特別だ。駅で一番好きなのは赤坂見附だ、丸の内線とのあの変則的でも便利な交わり方は首都の中心ならではのことだろう、パリやロンドンの地下鉄に習い作られた。僕が東京に来た時にはまだ営団地下鉄と言っていた、帝都高速度営団地下鉄と言っていた、帝都ですよ。帝国の首都。小泉さんの親父さんがぶっ壊した。今は東京メトロ、地下鉄の開業当初のままのトンネルの大きさ、駅の長さなので、運輸量に限りがある、だから本数が多い、なんと1〜2分でピークダイヤの時間帯はやってくるという、驚きの便利さ、日本の首都ならではの整然さを代表するものでもある。銀座線と丸の内線のみが規格が昔のもので異なり、唯一JRや私鉄などの相互乗り入れができない路線、それが故にいろんな歴史的遺産が残っているとも言える。トンネルや駅をやりかえるには莫大な費用がかかるからだ。その銀座線と丸の内線が上下にすれ違う駅が赤坂見附というわけだ。てなわけで、門井さんの「地中の星」を読みたいと思うわけです。

渋沢栄一を口説き、五島慶太と競い、東京に地下鉄を誕生させた男の熱き闘い。