明日からです。まだ予約できます。準備完了。
1月 02, 2023
明日からです。まだ予約できます。準備完了。
東書の編集室によると、この「五木寛之セレクション」の企画が検討されたのは2020年の秋ごろだという。その後、ロシアとウクライナの戦争が始まる。しかも「蒼ざめた馬を見よ」をシリーズのトップに持ってきている、小説の中にはキエフ(キーウ)も普通に登場する。ソビエトの話だ、ま、その並びは戦争の勃発により変えられたのかも知れない。また物語の最後の方で、横浜、元町、山手、桜木町も大事な場面として出てくる。住んでおられた経験に基づく登場の仕方だ。プーチンはまさしくソビエトのこの時代の人だ、読んでいてそう思う。
いずれにせよ、五木さんのたった5行の文体の中にたくさんの情報を入れる手法は、たくさんの下調べのレイヤーよって描かれているし、この年代(本人の)の時にしか書けないであろう筆跡を残している。今の時代にこれらの五木小説を読み返すのはとても面白く感じる。文体もとても若くはつらつとしている。若い人にこそ読んで欲しいと思う。
小松、金沢に縁ができて、そこに五木文学が自分の中に懐かしい再登場をする、思っても見なかったことだが、とても心地よい、これから何度も小松・金沢に向かうことになるだろう。