鳥獣戯画の陶泉窯

清水寺に向かう、五条坂の陶泉窯さん、少なからずのご縁を感じています。まず自分は高山寺の鳥獣戯画にとても感心を抱いていたこと。六本木のミッドタウンにサントリー美術館がございます。2007年の暮れに開館しているのですが、その時の開館記念特別展が「鳥獣戯画がやってきた!」-国宝・鳥獣人物戯画絵巻の全貌-というお題でした。その時の図録も買っていてそれが残っています。サントリーさんはもともと「山崎」(ウィスキーの名前でなくて、場所のこと)から始まったようなもの、京都ですね、そういう意味でサントリー美術館として何を東京のど真ん中のミッドタウンに持ってくるか、というところで、やはり国宝の鳥獣人物戯画絵巻だったわけです。それに興味津々で行っていたわけでして、それがどうも僕のココロの底の深いところに残っていたというわけでございます。

そして、仁王門の「うね乃」さん、今の京都で出汁とうどんで、自分的には一番美味しい「うどん」といろんな人に伝搬しまくっていた自分です、京都へ行くと、このブログでの紹介もそうですが、ずっと、必ず行きます、必ずです。のうね乃さん、それが、最近教えていただいたことでびっくりしたのが、いつもうね乃さんに行くたびに注文していたカレーうどん、なんと、うね乃さんが、カレーうどんの器にと、陶泉窯さんに別注された、鳥獣戯画が鰹を削って、うどんを食べている絵になった丼だったのです、最近になるまで、何回も食べておきながらそれを知らず、うどんを見て、器を見てなかったのですねぇ、、、木を見て森を見ず、だったのですね。。陶泉窯さんにお教えいただくまで知らなかったのです。さらにMWLが創業の頃からお世話になっている、京都府舞鶴市の「真泥」さんの奥様、村山朋子さん、そのご両親とも陶芸家でいらして、お父さんの村山光生さん、が五条坂の陶器市に昔からよく出ておられたのですが(今はもう真泥さんご夫婦に代替わりしている)その時にいつも店を出していた場所が、なんと、なんと、ちょうど正に陶泉窯さんの真ん前で、いつも出されていたと、そして村山朋子さんは幼い頃によく、お父さんに連れられて市にきていて、その向かいにある陶泉窯さんの二階で遊ばせていただいていたという、、、全く、私は、うね乃さんに始まり、全てのことが、知らないことで、偶然に全てが繋がっていたという、、、なんともまぁすごい話なのです、しかも私が陶泉窯さんに初めて入ったのも、誰の紹介でもなく、五条周辺を隅々まで歩いていて、たまたま、あぁ、いい店だなぁと思って入ったお店だったのです、そして偶然見つけた「鳥獣人物戯画」に大騒ぎして、陶泉窯さんの奥さまにいろんなことをお教えいただいたのでございます。今更ながらすごいな、ひっぱられている。取り扱うべくして取り扱わねばならなかった、絵模様の「鳥獣人物戯画絵巻」なのでございまして、高山寺さんが引き合わせてくれたのでしょう、きっと、そうに違いない。

六本木ミッドタウン・サントリー美術館開館展示 2007年 12年も前のこと、なんとここから始まっていたのかぁ。。
これですよ、これ最近撮ったものじゃないですから、ブログの過去に出てきます。この丼です。カレーうどんに使われていて、それを知らずに注文していたなんて、自分の引く力に驚かされます、我ながら。また当時は何も知らずに写真も撮ってるし。絶品! あぁ、うどんは大盛りですからね、どう見ても多いからいちおう言っときます。
必ず行く、絶対行く
うね乃さんの丼のうさぎ、鰹を削る
うね乃さんの丼のカエル、うどんを食べてます
黄瀬戸のような上品な薄い黄色、雅な京都らしい、京焼・清水焼
清水焼は清水寺の参道付近で発達した、伝統の陶磁器産業、河井寛次郎がこの地を離れなかったのにも、いろんな優秀な技術が京に集中していたことからだろう。上には上がいる、という謙虚な姿勢だろうと思うのです。だから人間国宝だって固辞し続けた。偉くなればなるほど頭を垂れる。
これがその丼、絵は異なりますが出会いのどんぶりですよね。陶泉窯さんのオリジナル、鳥獣人物戯画の絵柄のシリーズ
京都人のレベルの高い遊び心が、これらに全て集中しているようにも
茶器のセット、価値がありますね。
色をおさえた金も京都ならではのこと。なんともまぁセンスの良いことでしょうか。
日常に使えるArts.
遊び心は蓋裏や底にも、すべて手書きです、プリントではございませんよ、だから一つ一つの表情が違うのです。貴重です、日本の伝統の陶磁器の京焼
今年も祇園さんが間も無くです。暑く長いけど好きな夏が始まります。
日常にお使いください

京都を歩いているとすぐに200年ぐらいのタイムスリップに出会う。

歩かなきゃです、旅をしなきゃです。いろんな街を、出会えることがいっぱいあります。うちの店は過去歩いた出会いで成り立っています。自分の目で確かめたことばかりです。知らないことを学びたい、教えていただきたい、ただそれだけです、それが楽しい、だからワークショップで色々な師に出会いたいと思っています。