たった一つでもその存在感があり効果的です。なぜなら、空間をディレクションし、そのイメージで創作しているからです。建築設計をする人たちがよく家具やその周辺の製作を自らするのは、自分が作った世界の仕上げを考えた時に相応しいモノとして、そのインテリアの延長にある存在としてそれら考えているからです。ランプそれだけではなくて、全体を見廻した中で、その、個の存在を意識している。そう言う風に思えてならない。手間と時間がとても掛かる手彫り、それを続けられる理由はそこにあると思います。勿論、その創作や木そのものがとても好きだということもあるでしょう。モノ創りにおいて、二つの仕事を持つ作家さんたちを見てきて、その素晴らしさは自分が創り出す創作を俯瞰の目で見ていると言う特徴を感じます。その創作を創り出すことだけではなくて、社会の中にある他の日常を生きているから、創作の対象に対しての理解が深いし、よく考えているし、思いもひとしおなのだろうとその作品群を詳しく見ていて、僕は思っていますし、そこがとても魅力的な作品に仕上がっている由縁なのだろうと感じています。
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尾池 豪が創るランプの魅力