明日からの企画展

最近、波佐見の陶磁器が隆盛している。その礎(いしずえ・基礎)になった人は紛れもなくこの人である。波佐見の役割、量産とクリエイティブの接点を見出した人である。僕は服の世界にこの人の思想を持ち込んだ、この人の前とこの人の後では全く違うのだ。クルマで言えば、それはゴルフじゃなくて、ビートルだった。国産車なら、シビックだ。今のシビックじゃなくて、世界に出たCVCCエンジンのシビックだ。先生は白いシビックに乗っておられた。

森正洋(もりまさひろ)だ。多摩美の卒業で、さすがに都会的な感覚を自分の故郷の企業の隆盛に持ち込んだ人。ユーミンの先輩にあたる、随分と上のね。僕にはユーミンは絶対的な存在なのだ、僕にはそれだけでもう理解ができるし、腹落ちしたのだ。僕は何度も武雄近くのご自宅にお伺いし、話を聞きに行った、まだ蔦屋の図書館もない当時にね。とてもモダンな人だった、生活のスタイルも、デザインも、何よりも思想が、完全に完成されている人であった。大学で教鞭もとられていた。この方以上の存在に出会えていない、出会うこともないだろう。私のただ一人の先生だ。

デザインは思想、どこまで思っているか、そこが大事なのだ。そして人の良さである、笑顔の良さだ、今も、いつでも森先生の笑顔を思い出せる。人は人柄。

いつもこの企画展が始まると、新しく、楽しい気持ちになる。

先生、企画展は8回目の夏を迎えます!

 

今年はガラスの作品が復活し並びます。是非ご期待くださいね。

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これは20年の当時のもの