Art is Highest Hope
6月 11, 2019
Art is Highest Hope
ロンドン ボロー オブ ジャムの取り扱いがスタートしました。木曜日から店頭に並びます。スモールバッチ、レシピにこだわる、よって原材料名にはレモン、砂糖、バニラビーン、塩のみ、ペクチンを使用していません。
イギリス物が好きです。このイギリスパン、程良いのです、定番ですよね。
ノース・フェイスのファウンダーであるダグ・トンプキンスとパタゴニアのファウンダーであるイヴォン・シュイナードはエル・キャピタン(ヨセミテの壁)を根城としていた頃からの盟友であった。その後二つの会社を興している。その彼らの若い頃の原点の旅とその後何十年も経ってからの再びの旅、180とは南米パタゴニア地方をカリフォルニアから見た位置付けの旅を指す。数年前にダグはアウトドアの帰途の途中に低体温症で亡くなった、イヴォンの寂しさを思うと。。。今やこの2社の影響たるや、特に日本、世界でも例を見ません。でもね、パタゴニアの一時期をモンベルさんが救ったし、ノースはゴールドウィンさんがそのクリエイティブを盤石なものにして今があると思います。2大ブランドと日本の切っても切れない関係の話です。でもzeroはアメリカから生まれている。ゼロから1にするむずかしさ。1から2、3、あるいは5には出来るんだ、あるんだな、要は何もないところ、つまりゼロから産むことのむずかしさ。それをファウンダーって言います。
常滑の産地を見させていただいていて思うのは、若い世代の人達が急須作りに熱中しているということです。ややもすると伝統とか継承とかと言う、古めかしく重すぎる言葉ばかりの形容になってしまいがちな、急須の世界の中、その技術を磨き上げながら、形を作って結果を出して行くということは大変なことだと思っていますし、実際大変なことです。しかし今や時代は変わって、TEA FOR PEACEなどのイベントのように、運営する人達がとても若い世代の人たちが、お茶を取り巻く環境、とりわけ日本茶、そしてそれには無くては成り立たない「急須」の世界に、大いに興味を持ち始めていることがあります。そう、もっとライトでいいと。これは長い目で見てとても重要でありまして、お茶にスポットライトがあたればあたるほど、同時に急須の存在にもスポットライトがあたる。そこには常滑で無心にロクロを回す若者たちの重要で、今後の未来の楽しみのある姿が見えてくるからです。少なくとも私はそう思う。お茶は古来から日本の生活に根付いていて、切っても切り離すことはできないもの、他の嗜好飲料がどれだけ増えたとしても無くならないものです。いやむしろ重要性をもっと持つと言えます。それはトータルとしての「茶」の世界が、ライフスタイルとして日本に定着しているからで、その日常の表現として、お茶、つまり煎茶を飲むスタイルがあるわけですから、それは今までも、またこれからも、どんなに時代が変わろうと、健康な生活と心を癒してくれるものであり、私たちの重要な生活の一部であることに違いはありません。常滑の若い人たちの無心に急須に向かう、直向(ひたむき)な姿勢にいつも心打たれています。その状況を目のあたりにする時、いろんな人に急須のこの小さな体の大きな価値をなんとか広めていきたいと思ってしまいます。急須を知れば知るほど、急須が愛おしくなってくるはずなのです。飲むお茶一つ一つで急須があるぐらいの世界ですからね。日本人として特別な嗜好飲料としてのお茶と急須の関係、それは人の心にはとても重要なものだということを、若者たちの直向きな姿勢を見てそう思っています。
常滑と言えば、「藻がけ」しかもほうひん急須、エレガントな淹れ方だと思うのですね、男の人の淹れ方がいいなと思うのです。上級煎茶にどうぞ。