階段好きであります。特にアールヌーヴォーの時代つまり世紀末の新様式 のことで。1890~1910年頃と案外と短い、その後アールデコからバウハウスのモダンな様式へと流行は変貌した。アールヌーボーを象徴するのはどういうわけか階段で、その象徴的なのはブリュッセルのタッセル邸の階段で、これが建築のアール・ヌーヴォーの始まりと言われる。この写真ではない。
この写真は現在のもの、モダンな様式の建物にアール・ヌーヴォーの階段を取り付けている、贅沢の極みだ。セブンチェアの宣伝の写真だが、家具と建築の建物に対するアール・ヌーヴォーの異質なものが、どういうものかしっくりきている。しかもその素晴らしいものはほとんどパリにあるというのに。
Ralph Lauren New York Store
ラルフ・ローレンのニューヨーク店の階段が素晴らしくて、全くのアール・ヌーヴォーだ。富を集中させて作っている。ラルフ・ローレンという人は本当にセンスがよくて、クルマのコレクション、建築様式の店舗への具現においては他のどんなブランドにも見れないものがある。150年ぐらいの人の歴史の中の造形のデザインの一番美味しいところだけを持ってきて、センス良くまとめている、それは建築家や設計者、デザイナーの仕事ではなく、彼の頭の中から出てきている、彼の仕事だ、具体的に指示を出さなければこういうものは生まれてはこない、本人が納得しないからだ。服と同じだ。ファッション人としてトータルで一番センスのいい人はラルフ・ローレンに極まる。
これはブリュッセルのデルヴォーの階段。素晴らしい。パリなどにも個人邸にいいものがある。ラルフはこういうものをしっかりと見ているということだろう。
これはすでにアール・デコな様式のもの。好みではある。